【新NISAにも役立つ】株で勝つ人に共通する「板読み」の考え方
東京理科大学の大学生だったとき、夏休みの暇つぶしで突如「そうだ、投資をしよう!」と思い立った。証券口座を開設して、家庭教師のアルバイトで稼いだ貯金をほぼ全額投入。知識ゼロ・経験ゼロの状態から投資をしてみたものの、わずか2週間で全額、溶かしてしまった……。そこで投資を諦めず、本腰を入れて勉強。ベンチャー企業に入社してから本領を発揮して、1銘柄だけでも億単位のリターン(売却益)を得るなどして、入社4年で独立。そこで得た投資の最終結論は、常識の真逆をいく「小型株集中投資」という手法だった。その投資法を1問1答のクイズ形式で楽しみながら学べる『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)の著者が、アマチュアだからこそプロに勝てる“儲かる株の見つけ方”を基礎の基礎から応用まで解説する。
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。
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1問1答でわかる!
小型株集中投資で1億円
まとまった資金を投資するときに
注意することは?
Q42 次の2つの板について最も適切な説明をしているものを1つ選んでください
1 板Aで1000万円の成行買いをすると自分の買いで株価が大きく上がってしまう
2 板Aで3000万円の成行売りをすると自分の買いで株価が大きく下がってしまう
3 板Bで1000万円の成行買いをすると株価は1530円を超える
4 板Bで3000万円の成行売りをするとストップ安になる可能性がある
ヒント 板をみることで、その株がどれだけ多く取引されているかを把握することができます。株を買うときは必ず板をみて買うようにしましょう
正解は 4
解説 一般の個人投資家にとって1銘柄に3000万円を投資するというのは、ほぼあり得ないことだと思いますが、板をみながら成行注文を入れるときの考え方を学ぶために、あえて3000万円を投資した場合のことを考えてみましょう。
板Bで、仮に3000万円の成行売りをすると、高い確率でストップ安になります。
板Aは売り買いともに多くの指値注文が入っているため、多少まとまった金額の成行売買を入れても、その注文によって大きく株価が変動することはありません。
買おうとしても
買えない状態?
一方、板Bは指値注文が少なく、まとまった金額の成行の売買で株価が大きく変動してしまいます。
3000万円の成行売り注文を消化するためには、株価1500円で2万株ほどの買い注文が必要です。
しかし、板をみる限り、すべての指値買い注文を足し合わせても2万株には届きません。
自分の注文で
ストップ安に
そのため、板Bで3000万円の成行売り注文を入れてしまうと、新たな買い注文が入らなければ自分自身の売り注文で株価はストップ安になってしまいます。
もし同じタイミングで3000万円分の成行買い注文が入れば、理論上はストップ安にならずに売買が成立しますが、現在の板から判断すると、まずそういうことは、まず起こらないでしょう。
ポイント 投資家として成長し、まとまったお金を投資するときは板情報で自分の影響力をはかる
※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。